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4月, 2023の投稿を表示しています

パキスタンとはどんな国(7)

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4月20日(木)夜から断水になりました。事前に水の配給が滞っているので「節水に心掛けて欲しい」との連絡が入っていたので、水の配給ができていないので断水しているのだと思っていました。 4月22日(土)の夕方に大家さんの召使(庭師)が植物に水を撒いていることに気が付きました。自分の部屋は断水中です。大家さんに連絡したところ、「貯水槽の水が少なくなったためポンプが配水できなくなった」との回答でした。貯水槽に水が供給されるまで待たなければならない、とあきらめていました。 4月23日(日)に外出のため屋外に出ると、偶然、大家さんに会いました。大家さんは、「今日、ポンプの修理が来る」と伝えてきました。修理が来るなら水の供給ができるようになるなと期待しつつ、パキスタン時間なので修理時間を気にしませんでした。午後6時ころに電気屋さんが「修理しました」と言ってきました。修理箇所を確認すると ギョ、ギョ、ギョ ブレーカが落ちないように木の棒で抑えている。 ブレーカが落ちるということは、過電流が流れているのだから危険だから、きちんと修理をするように伝えると、「No problem、ブレーカを交換するがイード休暇で店が開いていないからイード明けの4月26日(水)に部品を購入して修理する」、と回答されました。 チョット待てヨ、大家さんは「貯水槽の水が少なくなったためポンプが配水できなくなった」と、言っていました。確認すると、「貯水槽の水が少なくなったため、 ポンプに負荷がかかり過負荷状態になったためポンプに過電流が流れポンプが稼働しなくなり 、配水できなくなった」ということでした。 まっ イイか。私は過電流が流れてもいいように、自分の電子機器(パソコン、炊飯器、スマホ充電器など)を電源プラグから外しました。 パキスタンに来てから、パキスタンの人が「No problem」と言うと、私の頭の中では、「Have a problem」と変換するようになりました。 こんなパキスタンですが、私はパキスタンが好きになってきています。

パキスタンはどんな国(6)

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パキスタンはムスリムの国です。ムスリムでは月の満ち欠けを基に暦が作成されます。ですから毎年、祝日が変わります。2023年は唐突に、4月21日(金)~25日(火)が5連休になりました。2022年も2回ほど同じようなことがありました。 急に休みになっても何もできません。当然、役所関連施設は休日です。スポーツ施設や図書館などの公共施設も休みです。ゴルフ場も休みになります。旅行に行こうにもNOCという移動許可を得るのに1カ月間要しますから出かけられません。じーっと家に閉じこもっているだけです。 小さな販売店も休みになり、大きなスーパーマーケットが開店時間を短く(10:00~22:00)して営業します。エッ 短くないって。いつもは、9:00~24:00の営業です。3時間も短くなるのです。夜が遅いパキスタン人には営業時間が短縮されるのは大変です。 インシャラーの国です。何があっても不思議とは思わないことです。私はこの国が好きになってきています。 シナサンは読書三昧の5連休を過ごす予定です。 老眼なので読書速度は落ちていると思いますが、右から左に読み飛ばせる本ばかりです。

パキスタンはどんな国(5)

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パキスタン人と話をしているとよく出てくる言葉がります。 私の Family History は・・・ 自分の一族がどういう一族なのか、自分の一族の地位はどういう地位なのかという話です。インドほどではありませんが、パキスタンにも身分制度(カースト)があります。 掃除夫などはヒンドゥー教徒が多いように感じます。一般のクラーク(事務員)は自分の机のごみ箱も片づけません。海外から空輸されてくる木箱の開梱も見ているだけです。 ちなみに、私は作業着を着て自ら機器の修理や組み立てを行っているのでクラークよりも下位階層の人員に見られていたように感じます。簡単なVBAを組んであげたのですが、「なぜ、お前がコンピュータのプログラムを作れるのだ」という顔をしていました。どうやら最近はワーカーからテクニシャンに格上げされたかもしれません。しかし、いまだにエンジニアとして扱ってくれているのかはわかりません。 昨年のフンザ旅行で気が付いたのですが、女性の地位の低さとそれを不満に思っていないような雰囲気を感じることです。単に外部を知らないだけだと片づけるのは簡単ですが女性がいなければ子孫は残せません。また家事、育児など女性の役割が大きいことはムスリム社会でも変わりません。 さて、パキスタンにきて興味が出てきたのは下記2点です。 1.身分制度がパキスタン経済に与えている影響 2.ムスリムの女性の地位は向上できるのか 2項については興味深い書籍を見つけたので読もうと思っています。 左端の本:「ムスリム女性に救援は必要か」 「ムスリム女性は抑圧されている」という定説を信じ込んでいる専門家へのアンチテーゼのようなものかもしれません。 左端から2番目の本:「タブー(パキスタンの買春街で生きる女性たち)」 著者の学位論文を発展させたものです。特にラホールの売春地帯の話は私自身が聞いた話と同じであり10年以上経過しても同じ状態にあることを明示しています。 左端から3番目の本:「沈黙の向こう側」 インド、パキスタンの独立の際に起きた、「国の分割」という大きな代償を伴う事象(暴力)があった。この「陰の歴史」に焦点をあてたドキュメンタリです。 右端の本:「朝子 インド独立の志士」 日本で生まれ育ち、若くしてインド独立運動に身を投じた女性とその家族の数奇な運命について記したノンフィクション作品。 これらの本を読みこん...

ラマダン2023(5) わらしべ長者

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ラマダン中は、イフタールという無料の食物配給があります。ムスリムだけでなく仏教徒、キリスト教徒、ヒンズー教徒など誰彼構わず供給されます。 シナサンは、夕飯にそれを狙って街を歩きます。まずはいつものところから スイカやメロンなどの果物とジュースが配られました。 それをもらって海軍の守衛さんのところに行きます。 ここで、先ほどもらった果物を差し入れします。 守衛さんと仲良くイフタールをいただきます。ビリヤニは食べません(ものすごく辛いのです)。お皿に食物を分けてくれます。せっかくなので全部食べます。そうするとまたお皿に取り分けてくれます。これが続きます。好意はうれしいのですが、それを食べ続けるのは苦しい。 適当なところで切り上げる際にもらったイフタールがサモサと?(名前を忘れました)。サモサはとても辛い、?はとても甘い(砂糖漬け)。パキスタンでは私にちょうど良い食事は見つからないようです。

ラマダン2023(4)

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 ラマダン中にチョットおしゃれなレストランに同僚と食事に出かけました。牛肉のハンバーガー、卵のサンドイッチ、エビチリとビビンバのあいの子のようなパキスタン料理、とてもおいしかった、ハンバーガーとサンドイッチは問題ありませんでしたが、やはりパキスタン料理はからかった。4人で飲食して(アルコールなし)7,500ルピー(4,000円くらい、1,000円/人)、東京だとランチくらいの価格ですね。しかし現地の人の給与水準を基にすると、我々が50,000円くらいの食事をした計算になります。 ところで、そのレストランでイフタールが出ました。 デイズ、春巻き、ジュースの3点セットでした。これがとてもおいしかったのです。辛味も強くなく、小腹を満たすにしては量が多いなという感じです(若い同僚には物足りなかったかもしれません)。 しかし、このお店、当日は我々以外のお客はいませんでした。貸し切り状態で静かでよかったのですが、経営状態はどうなのかなと考えてしまいます。

パキスタンとはどんな国(4)

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 パキスタン財務省は消費税の税率を高くしました(18%→25%)。税率を高くすれば税収は増えます。しかし庶民は税率が高くなったというよりも、モノの価格(物価が)高くなった、と感じます。収入が増えなければ節約するしかありません。買い控えが起こり、モノは販売量が減ります。販売量が減れば生産量が減ってきます。というわけで「負のスパイラル」に陥ってきます。さらに海外から輸入する財貨の税率も高くしています。パキスタンに進出した企業は部材が入手できないので大変困っています。部材が入手できない、アッセンブルできない。製品が出荷できない。外貨の獲得ができなくなり貿易収支が悪化する。 税金を取りやすいところから取る、ということですね。しかし、経済は低迷し、結局税収は増えません。 どこかの国の財務省も同じことをしていましたね。その国は30年以上経済が低迷しています。。。  パキスタンは外貨が少なくなっています。IMFからの融資を当てにして交渉を進めています。いまだに交渉は成立していません。ディフォルトの1歩手前という状態だと思います。パキスタンという国に「お金」がないのです。日本のようにバラマキに使ってしまったわけではなく、どこかに消えていったのです。しかし、ハッジ(イスラムの巡礼)の旅行客は過去最高とニュースで言っていました。デフォルトの1歩手前の国なのに、外国(サウジアラビア)に旅行に出かけられるお金を持っている。不思議な国です。国家よりも信仰が優先しているのでしょう。そして庶民も暗い顔をしていません。やはり地下経済の存在を疑ってしまいます。 インシャラーの国です。

パキスタンとはどんな国(3)

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 皆様お待ちかねの「パキスタンとはどんな国」のシリーズ再開です(誰も待っていないのは承知しています)。。。  皆様は童話を覚えていますか。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に… 昔の日本では洗濯は川に行っていたのですね。昔の日本の川は、川で洗濯ができるくらいにきれいだったのでしょう。  その童話の世界をパキスタンで見つけました。2022年10月にパキスタン北部(フンザほか)を旅行した際に見かけました。  洗濯をする時間は朝だけではありません。昼や夕方にも洗濯をしていました。パキスタンでは親子一族がともに住んでいる大家族制が活きています。洗濯物の量は大量になると思われます。大変な重労働だと思います。しかも、家の中にある洗濯機ではなくて外の川に洗濯物を抱えて出かけていき、洗濯を行い、また水分を含み重くなった衣類を抱えて戻ってくるのです。先進国のように洗濯機に衣類を入れて、スイッチポンで数時間後には乾燥しているという世界ではないのです。  ただ、貧しいからということではなく女性に家事の負担、いや生活の負担が重くのしかかっている気がします。パキスタンの女性が女性らしく生きていける世界はいつ来るのでしょう。しかし、現在もパキスタンの女性は女性らしく生きているのかもしれないとも考えてしまいます。我々の価値観とパキスタンの人々の価値観は異なっていると思います。故佐々木先生は海外の国のことはその国の住民でないとわからない。その国の住民が求めることが発展の基礎になる、と仰っていました。大学院修了後何十年か経て理解ができてきた気がします。  住宅街の水路でも洗濯ができるくらいにきれいな水が流れているのです。日本の津和野や郡上八幡などの観光地では鯉が泳いだり野菜を冷やしたりしています。保護に努めている国と保護をしなくとも清浄さが保たれている国の違いがあります。  ところで、昭和40年代は公害で日本中が騒がしかったものです。川は洗剤の残渣で泡だらけになり魚がいなくなる状態でした。私も「公害防止管理者」の資格を取得するために頑張っていたものでした。結局あの資格を活かせる機会はありませんでした。公害防止の観点から日本の技術は進んできたと考えます。公害防止→省エネルギー→環境重視→脱炭素(再生可能エネルギー)、CO2削減…  さて、フンザ旅行記では一般の旅行者が寄稿するブログのような...

パキスタン料理(2)

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 知人からBrain Massara(ブレインマサラ)をもらいました。その名の通り脳みその料理です。今回、もらったのは牛の脳みそです。美味しかった。ラマダン中なので、チャパティを買うために少し遠出をしました。暖かいチャパティとブレインマサラ、とても美味しかったです。 もらったブレインマサラの容器からは油があふれています。 しかし、美味しいけれども、とても辛かった、そして油が多かった。器を斜めにして油を落として食べました。翌日のトイレでは大変でした。。。何が大変って、ものすごく辛い食事をしてください、翌日わかります。トイレットペーパーが痛かった。日本のウオシュレットが欲しい~。。。

ラマダン2023(3)

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 ラマダンも3週目に入ってきました。残りおよそ10日間です。 ラマダン中のパキスタン人は、5:00頃に起きて、6:00頃に朝食をとります。その後19:00頃まで飲まず食わずに過ごします。昼頃には、ボーッとしている姿をよく見かけます。彼らに尋ねると飲食を摂らないことよりも眠いのを我慢するほうがつらい、と言います。通常のパキスタン人の夕食は21:00~23:00です。それからゆっくりして眠りにつくのが午前1時ころですから5:00頃に起きるのはつらいでしょうね。 この期間のパキスタンの企業は始業時刻と終業時刻が変わることが多いです。知人の企業は、①7:00~13:00 ➁8:00~14:00 の2シフト制です。またある企業は、①7:00~13:00 ➁11:00~18:00 の2シフト制を採用しています。 そして街中の商店は12:00頃には、まだ開いていません。 そして、イフタール(食料の施し)です。まずは準備作業中です。この日はスイカとメロンにジュースでした。 食料が配られるのを行儀よく並んで待っています。皆さんおとなしく座って待っています。動く気力をなくしているのかもしれません。 ラマダン期間中は、役所も早く閉まってしまうので仕事の効率は低下します。私の事務所の従業員もボーっとしている方が多くいます。ただでさえ、パキスタン時刻で始まりがあてにならないのに就業時間中も効率が落ちるので生産性を向上させるのは難しいですね。

ラマダン2023(2) イフタール

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 サウジアラビア領事館のイフタールに行ってきました。金持ちの国が提供する食事会はどのようなものなのか、野次馬根性丸出しで出かけていきました。 着飾った老若男女がそろった会場は・・・ と言いたいところですが、着飾った男女から普段着の男女まで様々でした。そして、厳格なムスリムの国サウジアラビア、聖地メッカを了する国サウジアラビア、というイメージで相当厳しいのではないかと思って、緊張して出かけましたが、ゼ~ンゼン厳しい環境ではありませんでした。初対面の男女も席を同じくして食事を楽しみました。できない英語で美女と会話し食事を楽しみました。 美女に目がくらんでしまい、食事の内容は覚えていませんが、おいしかったです。アラビア料理なのかパキスタン料理なのかよくわかりませんでしたが辛くない食事がありわたしはそれを食べてきました。デザートはおいしいのですが、とても甘い、甘すぎます。 しかし、金持ちの国ですね。無料で食事を提供していただき何の見返りも要求されません。「金持ち、喧嘩せず」の譬えどうりですね。では美女の写真を

ラマダン2023(1)

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 現金配布に殺到12人死亡 パキスタン・カラチ、雑踏事故 カラチで3月31日、民間企業が従業員の家族に現金と食料を配ると呼びかけたところ、約400人が殺到して押し合いとなり、子ども3人と女性9人の計12人が死亡、複数の人がけがをした。 出展:共同通信 2023年04月01日 子どもや女性らが死傷した雑踏事故を受け、現場で作業する警備担当者ら=3月31日、カラチ(ゲッティ=共同) https://www.47news.jp/9136655.html ムスリムはラマダン(断食)中です。断食を終えた日没後、最初に摂る食事のことを「イフタール(Iftar)」と言い、日が沈む前に帰宅し家族全員でイフタールを囲みます。街角やモスク、職場などで無料の食事を振舞うところもあります。この振る舞いが現金だったことから参事が生まれたようです。 一般庶民の生活は苦しくなるばかりです。しかし、ムスリムの社会で相互扶助の精神が生きているので何とか生活しているようです。イフタールでも午後6:45になると町のあちらこちらで食事がふるまわれています。家に帰るまでの軽食ですが1か月間もの長い期間、提供するのは大変だと思います。 パキスタン経済は瀕死の状態です。消費者物価指数は3月第3週で35.2%の上昇です。物価高に収入の伸びがついていけません。それで、お金が手に入るなら・・・ということですね。 IMF(世界銀行)が融資の条件を出しています。パキスタン政府はそれを実行するといっていますが、世界の国々から信用されていません(あの中国でさえパキスタンを信用していません)。いつデフォルトしてもおかしくない状態です。