パキスタン英語(1)

パキスタンの国語はウルドゥー語、公用語は英語です。しかし多民族国家であるパキスタンの言語はパンジャーブ語、パシュート語、シンディー語など多数です。ウルドゥー語とインドの公用語であるヒンディー語はほとんど同じだそうです。書き方が違うだけで、発音や意味はほぼ一緒なため、インド映画をパキスタン人はよく見ています(政治的に敵対していても娯楽は別のようです)。

英語は、私立学校や大学、公文書や憲法、海外とのビジネスなどで使用されており、主に政府関係者、ビジネスマンなど一部のエリートパキスタン人に話されています。しかし多くのパキスタン人に英語が通じます。彼らの英語は、宗主国である英国の King’s English (ネイティブ英語)ではなくインド英語(Hinglish)です。いわゆる南アジア系英語です。

具体的には
My head is paining.  
英語のできない私にはよくわかります。日本語でも「頭が痛い」と言いますよね(ネイティブ英語では I have a headache.)。
現在形でよいところを現在進行形で表現することが多いです。現在形には「常に」「いつもは」という意味がありますが南アジア系英語ではそれらを現在進行形で表すことが多いのです。

Mother serious.
動詞がありません。「母が病気」なんとなくわかります。間違っていても通じればよいのです(ネイティブ英語では Mother is very ill.)

そして、パキスタンの英語では、〇〇〇Na(〇〇〇ナ)が多く聞かれます。
You come office na.
My task is finish at 4 na.

カラチに来た頃は、この 〇〇〇ナ が聞きずらくて困りました(今も彼らが言っていることの半分はわかりません。周囲の状況と以前からの仕事の延長で補足して理解しようとしています)。そういえば、マレーシアでは 〇〇〇マ と聞こえていました。
日本人も英語の中に、「えー」、「うー」などの言葉を入れている方がいます。同じようなものでしょう。

エリート層でないパキスタン人は英語を話す外国人から耳学問で覚えた英語、パンジャーブ語訛りの英語を使用しています。これらも英語なのです。まさに World Englishs です。

私もJapanish(Japanese English)ですからネイティブでない英語だと気後れしないので楽です。ネイティブでない私は、日本語英語だと言われても伝わればよいと割り切っています。日本人はネイティブを目指しすぎているのかもしれません。中学校で最初に英語を習った際に、LとRの発音で苦しんだのを思い出します。

パキスタン英語は宗主国である King’s English の表現を使用することが多いです。

1階:Ground floor 2階:1st floor
2023年7月17日(日): Sunday, 17th july 2023 (Sunday, 17/7/2023)

ちなみに、パキスタン人の氏名の表現の方法は、姓+名 の順です。英語でも同じです。なぜ、日本人は英語表現だと 名+姓 なのでしょう。





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