パキスタンはどんな国(8)ハン(khan)
以前にFamily Historyの話をしました。パキスタンには身分制度があるという話もしました。今回は、Family Historyに近い話ですが、出身地を基にした組織である、ハン(khan)の話題です。
ハンはパキスタンだけでなく、イラン、イラク、アフガニスタン、インドの一部などに存在し、相互互助組織のような形態をとっているといいます。結束は緩やかなものであり他のハンの者との婚姻も問題ありません。地方出身の者が大都会に出てくると、同じハンの者が生活を助けてくれます。種々の情報も提供してくれるので生活の立ち上げが容易になります。ハンの結びつきは強いように感じます。ハンの中でも小なりとはいえ身分制度があるように感じます(実態はわかりません)。
成功した者は所属するハンの者を助けます(雇用、取引、その他)。また、属するハンの者が近郊にいることが分かった際には、その情報が地域のハンに共有されます。ただし、何かの支援を強制される、寄付を強要されるなどハンに強制されることは無いようです。
親が地方出身でハンに所属していると、その子供、孫も同じハンに所属します。大都会に住んで地方のハンのことをよく理解していないのに地方のハンに所属すると何等かのコンフリクトが生じる可能性を否定できないと思いますがその辺は不明です。
立場を変えると、我々がある者と何らかのコンフリクトを生じると、その情報はある者の属するハンに共有される、逆に好ましい情報も共有されると考えられます。初めて会った方なのにやけに自分のことをよく知っているな、と感じることがあります。その要因はこのようなところにあるのかもしれません。
文化人類学に知見があり、本件に興味のある方にお願いです。本件についてご教示願えないでしょうか。個人的には非常に興味があります。
今回は、確固としたデータを提示できません。同僚、知人などから聞いた話ですので情報の信憑性は問わないでください。ただの寝物語と聞き流していただいて結構です。
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